退職して会社に保険証を返すと社会保険から国民健康保険に切り替えなければいけません。サラリーマンの人が次の会社への転職までの期間がある際には国民保険へ加入しましょう。
社会保険から国民健康保険の切り替えは個人でしないとダメ
日本における医療保険制度は、職域によって加入する保険が異なります。自営業者や働いていない人などは国民健康保険。
会社員などのサラリーマンやOLが加入する健康保険となっています。また、75歳以上になると健康保険は喪失となり、後期高齢者医療制度へ加入となります。
会社を退職したり、就職したりによって加入する健康保険が変わりますので、その都度手続きが必要となります。会社が行ってくれる場合もありますが、会社を退職した際は、個人で国民健康保険へ切り替えが必要となりますので要注意です。
国民健康保険とは社会保険に入らない人の国の保険
日本の健康保険制度は、国民皆保険が基本となり、国内に住所がある方であれば、必ず何かしら健康保険に加入しなくてはなりません。
国民健康保険は、自営業者や社会保険の非適用事業所で勤めている方など健康保険組合に加入していない方が加入できる健康保険となります。
保険といっても立派な税金です。正式名は、国民健康保険税です。市区町村が掛金を保険税として徴収し運営しています。
退職による健康保険の切り替えには3つの方法がある
会社を退職してもそのまま会社の社会保険を続ける方法や、健康保険への切り替え、家族の社会保険などの扶養に入るという3つがあります。
勤務先の健康保険をそのまま任意継続
勤務先の健康保険をそのまま任意継続して加入。手続きには加入している健康保険組合に申請が必要ですが、会社が負担してくれていた分も自己負担となり、場合によっては保険料が2倍になるので、そこは要注意です。
基本的な国民健康保険への切り替え手続き
国民健康保険へ切り替えです。手続きは国民年金と同様に住んでいる市区町村の窓口で行います。会社から社会保険の資格喪失証明書の発行を依頼し、退職したらそれをもって市区町村の窓口へ手続きを行います。
家族の社会保険に扶養で入る
家族の扶養に入るという方法です。加入している健康保険組合によって加入条件などが変わりますので、家族の方に確認が必要となります。
国民健康保険へ切り替え方法
国民健康保険への切り替えには住んでいる市区町村が窓口となります。
窓口では健康保険の喪失が完了しているかわからないと切り替えの手続きができませんので、退職する前に勤めていた会社へ健康保険の資格喪失証明書の発行を依頼しておきましょう。
会社によっては、離職票と一緒に送付される場合がありますが、離職票は退職日によっては3週間前後かかりますので、先に欲しい旨を会社へ伝えておきましょう。
健康保険の資格喪失日は退職日の次の日となりますので、早い会社は退職日から1週間前後で届くはずです。
もし、会社が発行に時間がかかる場合は、市区町村の窓口に相談をして必要書類を確認しておきましょう。
国民健康保険料の計算方法
国民年金は定額制ですが、国民保険料は違います。
国民保険料は、前年の収入によって変わり、40歳を過ぎると介護保険分が加算され、住民税より高くなる事があります。
計算方法は、
年間保険料=(加入者の所得割額合計)+(均等割額×人数)
※40歳以上になるとこちらに介護保険料がプラスされます。
会社員の時は給与から毎月天引きされていましたが、国民健康保険料は一括払いか、もしくは分割払いでの支払いとなります。
分割の場合は6月から翌年3月までの10ヶ月分を毎月支払っていきます。納付書だと支払を忘れる場合があるので、銀行口座振替を利用すると便利です。
忘れてはいけない扶養家族の国民健康保険の切り替え
勤め先の健康保険へ加入している時は、加入者1名分の保険料で扶養家族分の保険証を発行できましたが、国民健康保険は扶養家族がありません。
健康保険から国民健康保険へ切り替えする際は、扶養家族も切り替えが必要となります。国民健康保険は加入している人数や世帯年収で保険料が計算されるので、世帯年収が高く、加入人数が多いほど保険料が高くなる可能性があります。
その際に、勤め先の健康保険の任意継続した方が安くなる可能性もあるので、扶養家族がいる方はどちらがお得なのか確認しましょう。
また、退職理由によっては、保険料の軽減や減免(免除)などの措置もありますので、お住まいの市区町村のホームページを確認しましょう。
会社を退職し社会保険から国民健康保険に切り替えないと危険
保険料は高いですが、病気やケガ、出産した時に、健康保険のありがたみを感じますが、健康管理をしっかりしている人からすると超高額な保険料となります。
国民健康保険へ切り替えが発生することが分かったら、事前にどのぐらいの保険料がかかるのか、なんの手続きが必要なのかシュミレーションをしっかり行い、切り替えの手続きが遅れないように準備をしましょう。
切り替えが遅れても国民健康保険料は健康保険喪失した日の次の日が加入日となりますので、そこから保険料が発生します。手続きが遅れれば遅れるほど保険料の納付も遅れ、1回に支払う金額が高額になってしまう可能性があります。
すぐに就職するから手続きは行わないとなっても、その間に万が一病院へ行かなくてはいけなくなった際に保険証がないと高額な医療費が発生してしまいます。
健康保険はその万が一に備える保険ですので、手続きは忘れずに行いましょう。
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