正社員になりにくい時代、非正規雇用も増えて派遣社員で働くという選択肢も増えてきています。しかし、派遣社員といってもさまざまな雇用形態があります。そこで今回は派遣社員の種類の違いについてご紹介します。
派遣社員には3種類の雇用形態がある
派遣社員とは派遣会社と雇用契約を結び、他の企業に派遣されて仕事をする労働者の事を総称して言います。派遣にもいくつか種類があり『紹介予定派遣』『一般派遣』『特定派遣』と3つのタイプがあります。中でも大多数占めているのが一般派遣で、全体の8割になります。しかし、この派遣形態の違いについてどのくらい人が知っているでしょうか。大まかには知っているけど、実際には「詳しい事はあまり解らない」という人が意外に多いのが現状です。
一般派遣社員とは登録型派遣という一般的な働き方
一般派遣とは登録型派遣ともいい、派遣会社に登録しておき、自分の能力や希望する条件にあった就業先を選び派遣されることをいいます。
派遣先が決まった時点で雇用契約が発生し、契約期間の間は雇用関係が成り立ちます。雇用期間も短期や長期があり、一部の職種を除き一般的には最長3年まで更新することができます。
いろいろな仕事をして経験をつみたい人やスキルアップしたい人には効率的で良いのですが、契約期間が終了すると雇用関係もなくなりますので無給となるリスクがあります。
常に希望する会社が見つかるとは限りませんので、このタイプの派遣で働く人は複数の会社に登録をしている人が多くみられます。
実際に知り合いも派遣で働いており、雇用期間が終了後すぐに次の仕事に就くことができた時もあり、、月日を費やした時もあったようです。
紹介予定派遣とは正社員を前提に派遣される社員
紹介予定派遣とは、一定期間(最長6か月)後に正社員(または契約社員)になることを前提に派遣されることをいいます。
契約期間の就業は正社員採用時の試用期間と同様に考えれば良いと思います。労働者側は仕事内容や職場の雰囲気・自分に合った会社かどうかなどを、企業側はその人の能力や人柄など契約期間中にお互いを見極める事ができるので、双方にメリットがあります。
派遣社員と派遣先企業の双方で合意すれば契約期間終了後は企業に直接雇用されます。
現在の雇用情勢の中では正社員で採用される事が厳しいため、正社員採用の可能性が大きいこのタイプを希望する人が多くなっているようです。
特定派遣とは派遣会社の正社員としては派遣される働き方
特定派遣とは常用型派遣ともいい、派遣会社が正社員として雇用した人材を企業に派遣することをいいます。
雇用関係は無期限で常に派遣会社に正社員として雇用されているので、仕事の有無にかかわらず給与が支払われます。
会社によってはボーナスや退職金などが支給されたり、社員旅行や交通費の支給がされるなど一般派遣と比べると高待遇で安定した収入を得る事ができます。
ただ派遣される実際の職種が高度な技術や専門的な知識・経験を求められるものが多く、一般派遣や紹介予定派遣と比べると募集される数が少ないようです。
雇用に至るまでも一般正社員採用時と同様な課程をふみますので、条件がきびしかったり、時間がかかったりといった場合もあります。
派遣社員は社会保険や年金も加入でき有給も取れる福利厚生充実
最近では福利厚生や待遇面もかなり改善されてきており、労働日数や時間などの条件を満たしていれば社会保険や年金にも加入できます。
雇用保険も労働条件によっては加入できますので、契約期間終了後に失業保険を受けることも可能です。有給休暇も取得でき、会社のよっては産休や育休も取ることができます。
スキルアップ研修や健康相談窓口などを設け、派遣社員に対するサポート体制も充実されている会社も多々あります。
正社員よりも給料は少ないがワークライフバランスが安定している
給与については正社員に比べ派遣社員の年収はやや少ないことがが多くみられますが、社員に比べるとトータルの勤務時間が短かったり、異動や転勤がなかったり、業務上トラブルが発生した場合には派遣会社のフォローが受けられたりと、メリットがたくさんあることも事実です。
一例として、以前知り合いが雇用期間終了後に就活を行いある会社に正社員として採用された事があります。
正社員にこだわって就職したのですが、採用された会社が今で言うブラックな会社で、入社してみると労働基準をかなり違反しており、職場環境・社員教育が最悪の会社で、結局は試用期間で退社し派遣社員で就業しました。
収入は減りますがが悪辣な環境で仕事をするより、気持ちよく良い環境で仕事ができることを選部コトも大事です。
派遣社員で働くメリットデメリット
派遣で働く事にはメリットもデメリットがありますが、これから派遣社員として就業をお考えの人は、どのタイプの派遣が自分に合っているのか、どのように働きたいのか、目標は何かを十分に検討し自分の持つスキルや経験なども考慮した上で選ぶ必要があります。まずは自分に合った会社選びから始めるのも良いのではないでしょうか。
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